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落ちてきたボール




何年か前、彼女とドライブ旅行した時の話。
群馬から長野まで行こうとして道を間違い、とんでもない山道に入り込んでしまった。
ほとんど1車線の曲がりくねった道路で、対向車が来たらどしようなどと思いながらハンドルを握っていた。
 急勾配のカーブを低速で抜けてすぐ、道路にボールが転がってきた。
突然のことで驚いたが、急ブレーキをかけるまではなかった。
バスケットボールみたいなのが目の前で二回ほどバウンドして、そのままガードレール下に落ちていった。
 あたりには人家も何もない。杉木立の山道で、剥き出しの崖が見えるだけ。いったい何でこんな場所にボールが、と思いつつ彼女に声をかけた。

彼女はひどく怯えてた。ぶるぶる震えて、顔を両手で覆っていた。
そして、今しがた転がっていったものは、人間の頭だったって言うんだよね。
そんな馬鹿な、となだめつつ先を行こうとすると、ヒステリックに引き返して
と喚き出した。おいおい、こんな場所でUターンできないよ、となだめたんだが
全然聞き入れない。あげくに悲鳴を上げだした。
 何があったんだよ、車を止めて問いただすと、頭の無い男がついてきたとか
言い出した。こちらにはそんなもの全然見えない。
 とりあえず彼女をなだめる為に、車をバックさせて道幅のある場所に出た。
そこでハンドルを何度も切り返していると、  突然だったね。
 彼女はもう真っ青になって震えてた。こちらも唖然として、体が固まった。

 誰かが激しくボンネットを叩いてる。
バンバン音がするのだが、姿は見えない。


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2018-11-01 22:28 : 怖い話 : コメント : 0 :
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